【市指定文化財】長池町遺跡出土弥生土器(櫛描流水文壺・櫛描直線文壺)

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長池町遺跡出土弥生土器(左から櫛描直線文壺、櫛描流水文壺)の土器の写真

 この土器は、昭和43年に長池町で行われた市下水道管の工事の時に偶然発見された、弥生時代中期(今から約2200年前)の土器です。

 壺(つぼ)の表面には櫛(くし)で描いたような文様(もんよう)が器の表面に施されており、弥生時代の中期前半(紀元前200年)の様式である「畿内第2様式」という土器に分類されています。

 非常に美しくほぼ完全な形を保ったまま残っていることが珍しくまた貴重であることから、平成23年3月29日に市指定有形文化財に指定しました。

 櫛描流水文壺(くしがきりゅうすいもんつぼ)は胴張(どうば)りのよい形をしており、口縁部(こうえんぶ)に櫛描文を、頸部(けいぶ)には直線文を、頸部から胴部(どうぶ)にかけて流水文並びに波状文(はじょうもん)を施し、底部(ていぶ)にも櫛描文が施されています。

 また、櫛描直線文壺(くしがきちょくせんもんつぼ)は頸長の形をしており、頸部に櫛描直線文・櫛描波状文が施されています。ともに焼成痕(しょうせいこん:器の表面に野焼きの痕跡)が残されており、胎土(たいど:土器を作る時に用いられた土)には多くの砂が含まれています。

 大阪府内では、弥生時代の遺跡はほぼ全域で見られ、この時代の遺跡では大阪市の森之宮(もりのみや)遺跡や東大阪市の瓜生堂(うりゅうどう)遺跡などが有名です。

 しかし、北河内地域ではあまり調査が進んでいない中で、本市の八雲遺跡やこの遺跡はともに淀川下流域の低湿地の開拓を語る極めて重要な遺跡とされており、この2点の土器は守口市の弥生時代を語る上でも大変貴重な資料と言えます。

平成29年度に九州国立博物館の特別展で、畿内を代表する弥生土器として資料展示されました。

所在地

守口市立図書館(守口市大日町2-14-10)

交通アクセス

大阪メトロ谷町線「大日駅」下車 徒歩3分

地図情報

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