平成24年度 予算編成方針

 現下の経済情勢は、長期にわたる景気の低迷に加え、東日本大震災からの本格的な復興に資するための時限的な税制措置が講じられる予定であり、景気動向をはじめ、地方財政を取りまく環境の変化など今後の見通しは極めて不透明な状況にある。

 本市の財政状況は、一般会計では実質収支が黒字となっているものの、国民健康保険事業会計は、平成22年度決算見込みにおいて約22億円の累積赤字を抱えており、連結決算において赤字が生じている都市は、本市を含めて全国でわずか11市のみとなっている。また、これまでも絶え間ない行財政改革や財政健全化への取組みを実施してきたところではあるが、財政構造の硬直度を示す経常収支比率は、類似団体と比較しても依然として高い数値となっている。したがって、財政構造の硬直化を解消し、投資的な経費に充当する一般財源を確保するとともに、新たな市民ニーズに対応するためにも、財政健全化への取組みが必要不可欠であることは言うまでもなく、新たな行財政改革への取組みを推進するため、本年9月には行財政改革プロジェクトチームを立ち上げ、基本計画案の年内策定に向け取り組ませているところである。

 このような本市財政状況においても、平成24年度の当初予算は、第五次守口市総合基本計画に位置付けた施策の本格的な実施が始まる非常に重要な予算であり、市民の期待に背を向けることなく、「歓響都市もりぐち」の実現に向けたものにしなければならない。

 職員各位にあっては、以上のことを十分理解し、市税等の徴収には、より一層毅然とした態度で臨むとともに、既存事業については、必要性・有効性・効率性に関して説明責任が果たせるのかといった観点から徹底して見直すなど、将来都市像の実現に向けた政策分野への経費の重点配分を行うと同時に財政健全化を成し得る予算の編成にあたるよう指示する。

 最後に、細部については、別途指示する要領によるが、限られた資源の最適配分実現のため一丸となって取り組むことを期待する。

市長